鹿児島合気道錬成館

2011.8

2011年8月31日(水)。

「野分(のわき)」

立春から数えて二百十日~二百二十日。
台風の発生や進路が話題になる頃になった。
昔の台風は、ほとんど枕崎付近に上陸。九州を縦断して本州か日本海へ抜けて行ったと覚えているが、最近は少し違ってきている。温暖化の影響なのだろうか…。
子供の頃、台風が近づくと停電に備えてロウソク・懐中電灯の確認、握り飯に漬物、そして鯖の缶詰が実家の定番だった。
家族が肩を寄せ合って、小さな声で話しながら台風が過ぎるのを待つ。明日、学校は休みかも知れない。
などと、少しワクワクしたのを思い出す。
野分は秋の季題。
台風やその余波の疾風が野の草を吹き分けること。
そんな広い原野に出掛けたくなるのも、この季節である。

本日、西紫原中学校の武道場が畳替え(?)の為互いの合気道観の発表の場としました。




2011年8月28日(日)。

「灰も雨も暑さも」

灰が降っている。
この夏は、桜島もおとなしいと思っていたらなかなか元気に活動している。
降灰に加えて、残暑の厳しさも今年はひとしおである。
農業・漁業など自然を相手の仕事はさぞかし大変な事だと思う。
ともあれ、灰が降ろうが、雨が降ろうが暑かろうが…。合気道の稽古は続く。
夏と折り合いながら、稽古は続く。

灰がシラスになるほどに。

本日は、正面打ち一教・二教・三教投げ・入り身投げ、片手取り内回転投げ・隅落としなどを稽古しました。




2011年8月24日(水)。

「膝行」

合気道には、立ち技・座技・半身半立の技がある。
座技・半身半立の技で大切になってくるのが膝行である。
立ち技と変わらぬスムーズな体の移動を行うには膝行の習熟は欠かせない。
本部道場での稽古時代。
道着が破れるのは、必ず膝の部分。
袴も同じく膝から破れるものだった。
守央道主の畳の上を滑るように素早く動く膝行を目の当たりにしていた頃を懐かしく思い出す。
膝行は、茶道・能・神前・仏前などの所作にも通じる日本の誇るべき畳文化である(賞証を受け取るときも)。
膝行は、一人でも稽古できる基本。
きちんと取り組みたい。

本日は、半身半立の正面打ち一教~二教・入り身投げ・小手返し。
半身半立片手取り内回転投げ・四方投げなどを稽古しました。



2011年8月21日(日)。

「朝顔」

夕べの雨か、朝露か。
今朝も薄紫色の朝顔が、濡れて咲いている。
朝顔は、子供の頃から夏の花と思っていたが、俳句の世界では、秋の季題となっている。
「万葉集」では、山上憶良が秋の七草として詠っている。
「秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七草の花」
もっとも、この時代の朝顔は桔梗とも、昼顔ともいわれて、少なくとも現在の朝顔とは違うらしい。
いずれにしても、朝の慌ただしい時に花を眺めるひと時が心に潤いを与えてくれそうな気がする。
この頃の朝のささやかな楽しみである。

本日は、正面打ち一教~四教・入り身投げ小手返し。片手取り四方投げ・内回転投げ。
両手取り腰投げなどを稽古しました。




2011年8月17日(水)。

「やさしい、厳しい」

相手を思いやる気持ち。
共に稽古できる喜び。
「和する武道」である合気道の素晴らしさは、体験して初めて解る。
しかし、その一方で相手を思いやる余り、効いてもいない相手の技に先回りして受けを取る事がある。
初心者や子供たちには、形を覚えてもらうために、受けを取る場合があるが…。
一方、取りの側になると、運足はどうか。
中心軸はブレていないか。相手をしっかり崩しているか。
きちんと投げているか。固めているか。残心はできているか。
上級者には、その厳しさも併せ持つ必要がある。
「和する武道」が「予定調和の武道」になってはならない。
そこが、合気道の難しさ。

稽古の奥。

本日は、後ろ両手取り各種技。四方投げ、二教、小手返し、入り身投げ、呼吸投げ、合気落とし等を稽古しました。




2011年8月14日(日)。

「星月夜(ほしづきよ)」

月の見えない夜。
満天に星が現れる。
それは、まるで月夜のように明るく地上を照らす。
日本人は、この季節、この夜を星月夜と呼んできた。
空が澄んできた。吹く風も冷涼さに驚かされることがある。
ペルセウス座流星群も8月20日頃まで見る事ができるという。
雨上がりの夜、少し空を眺める。
忙しい日々なればこそ、そんなひと時もあって良い。

本日は正面打ち各種技。一教~四教・小手返し・呼吸投げ・入り身投げなどを主に稽古しました。



2011年8月10日(水)。

「真円(しんえん)」

ジャングル大帝、火の鳥、ブラックジャック…。
今でも熱烈なファンが多い漫画家・手塚治虫。
その晩年、テレビ番組で「私には、まだまだ作品にしたいアイデアがたくさんある。しかし、時間が本当に足りない」と云っていた。
忙しく人生を駆け抜けた氏ならではの心からの叫びだったのではと思う。
彼は、その一方で黒板にチョークで丸を描く。
「私はフリーハンドで、ほとんど真の円を描ける。
しかし、完全な形の円を描くことはできない」とも云う。
時間の制約と、技術の追求。
これは合気道を学ぶ私たちにも共通する。
(氏のような天才ではないけれど)

真円。深遠。

本日は、諸手取り各種技。四方投げ・呼吸投げ・小手返し・一教~三教・入り身投げ・腰投げなどを稽古しました。




2011年8月7日(日)。

「鍛と錬」

当たり前のことであるけれど、夏は暑い。冬は寒い。
合気道の稽古は、夏に鍛を。
冬に錬を。と云われてきた。
夏の暑さの中で、体力をつける。
冬の寒さの中で、技術を練る。
心身・技能を鍛え、練り上げることは他の武道や習い事にも共通する心構えである。
英語のtrainingとはニュアンスが異なるようだ。

今は、鍛である。

本日は、正面打ち一教~四教。片手取り内回転投げ、両手取り呼吸投げ・腰投げなどを稽古しました。



2011年8月3日(水)。

「安心・安全」

鹿児島から大隅半島へ船で渡る。
随分昔になるが、鹿児島と垂水を結ぶ船は、今のようにフェリーではなく汽船だった。
垂水の桟橋の岸壁には、大きなタイヤが括り付けてあって、船の側面部を壊さないように船長が操作する。
他の大人の人が船と陸とをロープで舫う。
乗客は一人ひとり、岸へ飛び移る。
子供ごころに、それがスリルがあって今では楽しい思い出である。
「安心・安全」ばやりの昨今だが、結構、昔は目の粗いこともあった。
安心過ぎない。安全過ぎない。
ことも大切ではないだろうか。

ところで、船で食べるウドンは今も昔も美味しい。

本日の稽古は、両手取り各種技。天地投げ・四方投げ・小手返し・腰投げなどを主に行いました。