鹿児島合気道錬成館

2013年9月25日(水)。

「鉄路の消えた海岸」

勾配が少しきつくなった。
登り切ったら突然目の前に鹿児島湾が広がる。
下ったら、浜田海水浴場だ。
鹿屋へ墓参りに行った帰り道。
少し時間はかかるが、垂水のフェリー乗り場まで海岸線を走ろうと思った。
急ぐ事もない。
浜田海岸は小さな頃、よく泳いでいた所だ。
クルマを降りて海を眺める。季節外れの海には誰もいない。
風もなく、ベタ凪。静かな時間。
暫く休んだら、クルマに戻る。
海岸の道は、浜田~高須~荒平天神~古江~そして垂水方面と続く。
同じ鹿児島湾でも薩摩半島側の海岸線と違って、こちらの大隅半島はまだ自然の砂浜が多い。漁港がある。海の色も違う。
海岸線沿いにはかつて鉄道があった。
ディ―ぜルの音の消えた海岸線は静かに暮れていく。
秋は、夕暮れ。

25日は正面打ち一教・二教。片手取り内回転投げ・小手返し・入り身投げ。諸手取り呼吸投げなどを主に稽古しました。





2013年9月22日(日)。

「秋来る」

稲刈りまでは、あと1ヵ月ぐらいだろうか。
八重の棚田を眺めていると稲穂が黄金色に色づいてきている。
クルマで走ってきた道沿いにはコスモスや彼岸花などが咲いていた。
10月も近いが、日中は30度を超える日が続いている。
棚田の先には青空が広がり積乱雲がまだ居座って、本格的な秋にはまだ少しというところだろうか。
帰りの道すがら、栗の実が落ちていた。
子どもの時分には、栗の木に登り枝を揺すって実を落として近所の悪童たちと競ったものだった。
今は何でも八百屋やスーパーで秋の味覚は手に入るがあのスリリングな収穫は、何十年経っても忘れない。
栗、アケビ、ムべ(ウンべ)、柿…。
秋は何故か郷愁を誘う果物が多いような気がする。

22日は、正面打ち一教・二教・入り身投げ。諸手取り呼吸投げ。
片手取り内回転投げ・四方投げなどを主に稽古しました。





2013年9月15日(日)。

「裏見の花」

何処からか、ファンタグレープのような甘い香りがする。
日当りの良い雑木林。
孟宗竹や低木を覆い隠すように蔓性の植物がある。
風が吹く。大き目の葉っぱから紫紅色の花が顔を出す。
「葛の花」だ。あの香りだ。
葉っぱに隠れた葛の花は「裏見の花」と言われる。
「裏見」→(怨み)に通じることから、忌み言葉であまり使われない。
とはいえ、ひそやかに、つつましく咲く姿は「裏見の花」がしっくりとくる。
花が終われば、晩秋から冬にかけて「葛の根」を掘る人達がいる。
鹿児島では、葛のことを「かんねんカズラ」と呼ぶ。
葛の根を工場に運んで、砕いて澱粉を水で洗い出す。沈殿したものが葛粉となる。
冬ともなれば、身体の芯から暖まる葛湯。
漢方薬の葛根湯(かっこんとう)。
また、和菓子には欠かせない材料でもある。
暑い京都で食べた「葛切り」は美味しかった。
甘い黒蜜がたっぷりかかった、喉ごしのつるりとした食感を思い出す。
今年の夏は長いけれど、秋の七草の花が芳しく咲いている。

15日(日)は、正面打ち一教~四教。両手取り入り身投げ。
諸手取り呼吸投げ・十字投げ。片手取り内回転投げ・座技呼吸法などを稽古しました。






2013年9月11日(水)。

「まだ暑い」

9月も半ばだというのにまだ日中は30度を超える暑さだ。
気象予報士の森田正光さんによると有史以来、最も気温が高かったのは西暦1000年頃。
日本では、平安~鎌倉の時代である。
その1000年前に比べても、この数年はさらに気温が高い。
「千年猛暑」という言葉が生まれたのだという。
先日、暑い昼。12時前。
バイクを停めて荷台から鞄を取り出していたら後ろから背中をトンと指先で突かれた。
と思って振り返ったら50~60代と思われる御婦人が日傘を差して何事もなかったように過ぎ去っていった。
あぁ日傘の先が背中をノックしたか…。
それにしても。人に日傘があたるかも知れない。
あたったら、それなりに手に感触はなかったのか?
何だか一層暑くなり、背中を汗が流れた。
間合い。人と人の距離。大切なんだな~。

11日(水)は、諸手取り呼吸投げ・二教。正面打ち入り身投げ・呼吸投げ。片手取り内回転投げなどを主に稽古しました。



2013年9月4日(水)。

「名残り」

そうか、もう2年半になるのかと思う。
水曜日の稽古に初めて現れたSさんは空手は経験しているが、合気道は初めてだという。
平日は仕事で鹿児島。週末は福岡に帰るので日曜日の稽古は来れないが入門したいということだった。
以来、約2年半。水曜日、ほとんど休まずに稽古に参加されるSさんは桜島の降灰に驚いたり、鹿児島の冬は意外と寒いと実感されたり道場の帰りに何かと楽しく話をされる人だった。
今回、突然、勤務先が大分になって錬成館の稽古に来れなくなったのは、仲間として少し寂しく送別会も出来ないのも残念だった。
しかし、新天地の大分でも仕事に、できれば合気道もおおいに頑張って欲しいと願う。
人は出会いと別れの繰り返しなのだ。
Sさんもまた新しい良い出会いがきっと待っていると信じる。
季節も出会いと別れの繰り返し。
ツクツクボウシが夏の名残りを鳴いている。

4日の稽古は正面打ち一教・二教・入り身投げ。片手取り入り身投げ・小手返し。後ろ両手首取り呼吸投げなどを主に行いました。